どうも、ノリオです


襲いかかる大寒波も落ち着いてきましたね。
ここ数年は暖冬が続いていたので、冬ってこういうもんだろ!って殴りつけられた感じ。

比較的寒さには強い方だと思うんですけど、そう、冬って寒いんですね。忘れてました。


そんな寒波も和らぎを見せ始めた日曜日。
このところ、仕事の関係で日曜日のお休みがほとんど取れない。

せっかくお休みを取れたのだから、このチャンスを無駄にはできないと、
スケさんと向かったのはMt.HGS。


もう何年も通って(2シーズンほど足が向いていませんでしたが)どうにもならず、
先シーズンの終わりにホールドが飛んだにも関わらず、保持感が良くなって急に完登がみえてきたあのスラブのP。


スケさんは初登目前。僕はあまり進歩が無く、正直少し心が折れていたのだけど、それでもやっぱり諦められない!


この日は天気がよく日差し暖かい。
駐車場に降り立つと、心配していた寒さ感じない。


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嗚呼、めちゃめちゃボルダリング日和。

・・・が、ここは登山道に入った瞬間にグッと体感気温が下がるエリア。
おまけにPのある場所はなぜか風が集まるとくに寒いポイント。

アプローチを進むと風の音が大きくなってきました・・・



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ほどなく到着。危惧していた通り風が強くめちゃ寒い。
でも、そのおかげで岩のコンディションは最高。PPP。


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今日こそこのリップの上に立ってやるぜー!

このPを登るのに僕に足りないものはリーチか柔軟性か。
めずらしくトライ前にストレッチを入念にする。

さあ、トライ開始。やってやるぜ。


なんだか今日は調子がいい。
あんなにキツかった足上げや遠く感じていたホールドが近く感じる。


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スケさんも安定の水平クラック取り。

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右に行くか左に行くか・・・悩んでるご様子。

始めてほんの数トライ。
すべてが安定している。

いままでにないくらい順調。急に。

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そして、いままで遥か高みにあった水平クラックに初めて手が届いた!
ここからは未知のゾーンだけど、イメージトレーニングは何度もしてきた。

はじめから左抜け狙い。
クソみたいな極小エッジに足を乗っけて左のガバにデッド。

左手がガバにかかった瞬間に足が切れて大きく身体が振られた(スラブなのに?!)けどなんとか耐えて、
ほぼほぼキャンパで右手をガバに寄せる。

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的確と思える箇所に足を置く。いや、悪い。的確じゃない。
それでも確認してあるリップの窪みをとらえれば後はなんとかなるはず!

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ザーっ!って目視できないリップ上の窪み目掛けて左手を出す。
あれ? こっち? あれ、無い! こっち?あっち? 無い無い無い。

だー!!! つって、力尽き飛び降りる。

くそー! いけると思ったのにぃぃぃ!!!


いける。これはイケるぞ!



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もういちど窪みの場所を確認。
後はたっぷりレストして、次で決める。


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スケさんはまだ右に抜けるイメージが勝っているようで、道筋を模索してる。
前回の左抜け失敗の印象が悪かったようで・・・


さてと、決めてやる。

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いざ!

スタートからイメージ通りにことが運ぶ。苦しいところはない。
安定して水平クラックへ。

しっかり保持し、さっきは足が切れてしまった極小エッジをイメージ通りにとらえてガバへデッド。

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バッチリ。

そして前のトライで失敗したリップの窪みもしっかりとらえ、数年前から確認していた大きめな結晶に足を乗せ、「飛ぶなよ、結晶よ。」と祈りつつ乗り込んで縦クラックを無事に保持。


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だー!つって。

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嗚呼、嗚呼、なんと。 何年もトライしつづけていたこの岩の上に、いま立ってる。
登れちゃいました。 嗚呼、登れてしまった。


素直に、うれしい。クライミングを始めて10年。この感覚は初めてかも。
一応、初登になると思います。他の誰かが登っていなければ。



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スケさんは、僕が左に抜けたので完全に右狙い。

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これが右側のリップ。確実に悪い。

一休みして僕も右抜けを探ることにしますかー。


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左抜けのときよりも水平クラックの右側を保持し、

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左手を寄せる。乏しいフットを探し、踏みながら選別。
どれもクソみたい。ほぼ腕で耐えている感じ。

こんなフットであのリップを止めてマントルなのか?!


右手で止められるであろう辺りを見上げるが遥か彼方。フットを探す。無い。
有るのかもしれないけど、現段階ではまだ見えていない。

なんとかなるかもしれないけど、いまは絶望的。
左抜けと1グレードぐらい違いが出るかもしれない。


でも、やる価値は十分にある!


「ちょっとまだ無理そうだから、左抜けを先に登っておかないと。」
終わりの時間が差し迫ってきたころ、スケさんが左抜けにシフト。


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が、すでに疲労がでていてうまくこなせずこの日は敗退となってしまいました。
もっと早くに左抜けにシフトしていれば・・・。


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陽がかなり西に傾いて、この美しいスラブに木々の影が映し出されます。
この雰囲気がとても好き。 とても美しい時間。

気温もグッと下がり、疲れてしまったので本日はここで終了。



調べてみると、2015年の1月からこのスラブのPに取り掛かり、今日でほぼ6年。
途中2シーズン抜いたにしても、ひとつのPに何年かけてんだよって話。


それでも、初めてこの岩を目にし、その美しさに一目惚れ。
どうしても、何が何でも登りたい唯一つの岩として僕の中にあったこの岩を、今日やっと登れた。

登れたトライではほとんど負荷も感じず、スムーズに岩の上に。
こんなもんなのか? いままでの苦労はなんだったのか。

終わってしまったことに若干の寂しさも感じる。
でも、嬉しい。本当に。


グレードはよく分かりません。
普段からグレードはあまり気にしない岩遊びをしているので。

時間もかかったし、苦労もしたので『二段』といいたいところですが、
恐らく初段くらいでしょう。

初段を登るのに6年。情けないような気にもなるけどね。弱いから仕方がない。

とりあえず、希望も込めて『二段』としておきます。


課題名は、登っている姿が弓を引くのに似ていることから、


『流鏑馬(ヤブサメ)』とします。


無許可のシークレットエリアなので、触る機会はほとんど無いとは思いますが、
見栄え、内容ともに最高なので記憶の片隅にでも置いておいてください。


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『流鏑馬』は登れてしまったけど、まだ右抜けがある。
そして、やっと『馬酔木』にも取り掛かることができる。

まだまだ遊ばせてもらいますよMt.HGS。


花崗岩シーズン、まだまだ続くけど、次はいつ来られるかな。


それでは、また